戸建て住宅に電気の引き込みをするには?事前に知っておきたい4つの方法と注意点
ライフラインとして重要な電気を住宅に引き込むには、ブレーカー(分電盤)などの設備工事をする必要があります。
電気まわりの工事をする際は「電気工事士」などの専門資格が必要で、勝手に行うことは法律により禁止されているため、必ず電力会社に依頼しましょう。
戸建て住宅の購入を検討されている方のために、電気を引く上で知っておきたいポイントについて解説します。
戸建て住宅に電気を引き込む4つの方法
●単相2線式
単相2線式は、100Vの電圧を引き込む際に使われ、100Vを超える電圧や、30A以下の契約の建物に使われます。
単相2線式は40年近く前から始まった引き込み方法ですが、現在は200Vまで使える単相3線式が主流のため、減ってきています。
●単相3線式
戸建住宅・小規模アパート・中小規模の事務所・小規模店舗などに用いられ、電圧を100Vか200Vで選べます。
エアコンやIHクッキングヒーターなどは、200Vの電圧が必要なため、戸建住宅では単相3線式が一般的です。
また、PCなどのOA機器も200Vでないと動かないものがあるため、中小規模の事務所も単相3線式が増えています。
●高圧引き込み
ビル・集合住宅・商業施設・工場など大型の建物は、低圧電力では足りないので、6600V以上の高圧電力を引き込みます。
ただし、高圧電力を直接建物に電気を引き込むのではなく、変電設備(キュービクルなど)などで電圧を調整して受電します。
変電設備は地上に設置することが多く、高圧電線で地上の変電設備につなげると危険なので、電柱(引き込み柱)から地中に電線を通して変電設備につなぐのが一般的です。
●三相3線式
三相とは3本1組の芯線の電線のことで、エレベーター・ポンプ・大型の空調機などがある建物に使われる電気の引き込み方法です。
戸建て住宅ではなく、多くは商業施設など業務用の建物に使われます。
ただし、近年は業務用の建物でも単相3線式が増えており、三相3線式は減ってきています。
戸建て住宅に"電線から直接電気を引き込む"工事の注意点
戸建て住宅や小規模アパートなどは、電線を建物に直接つなげて電気を引き込む方法が一般的です。
「電線が家まで伸びているため、見た目がスマートでない」「電力メーターを建物の壁に取り付けるので、敷地内に検針員が立ち入る必要がある」などのデメリットがありますが、まだまだ主流の引き込み方法です。
工事の際にはいくつかの注意点があるので、チェックしておきましょう。
●引き込み線の長さ
原則40mまで
引き込み線が長すぎると風でゆれて危険なため、それを超える場合は電力会社に相談し、電柱を立てるなどの対策を検討しましょう。
●引き込み線の高さ
道路上は5m以上、建物敷地内は2.5m以上
●引き込み口が窓の近くの場合
窓から1.2m以上離す
●引き込み線の種類
外側が黒い3芯CVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁シースケーブル)など
●電力メーター設置の高さ
下端が地上から1.8m以上、上端が2.2m以下
●電力メーターから分電盤までの配線の長さ
8m以下(超える場合は引き込み開閉器を設置する)
まとめ
建築物に電気を引くための工事について解説しました。
電気工事については、基本的に業者や電力会社にお任せで大丈夫です。
なお、電気を引き込むためには、上記の"電線から直接電気を引き込む方法"のほか、"引き込み柱から地中に電線を通して電気を引き込む方法"もあります。
コストは高くなりますが、台風の被害を受けにくいなどのメリットがあります。
実際に電気工事を依頼する際は、電力会社とよく協議してから行いましょう。
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